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小児のアトピー性皮膚炎(2)

小児のアトピー性皮膚炎(2)

◆食物アレルギーについて
■食物アレルギーの経皮感作とアトピー性皮膚炎
近年、子供の食物アレルギーが増加しており、乳児で10%、3歳児で5%、学童でも2%前後の子供たちが鶏卵、牛乳、小麦などに対してアレルギー反応を起こしているという報告があります。そして、乳児期アトピー性皮膚炎患児のおよそ30~80%に食物アレルギーが合併し、皮膚炎が早期に発症したり、重症だったりするほど食物アレルギーの発症も増加するようです。

この理由は、経皮感作という新しいメカニズムによるものです。アトピー性皮膚炎や湿疹などで皮膚バリア機能が損なわれている乳幼児の皮膚に、卵や牛乳といった食べ物が持続的に接触することで、皮膚を通じて食物アレルギーに感作されます。その後、感作された食物を食べることで食物アレルギーが発症します。

このため、顔面(特に口囲)・頚部の難治性湿疹は早い段階から抗アレルギー薬や漢方薬の内服治療とステロイド軟膏やプロトピック軟膏にようる外用治療が必要です。その後は適切な治療と日常のスキンケアを行い、乳幼児期を通じて湿疹のない肌の状態を保つことができれば、食物アレルギーになることを予防できると思います。

食物アレルギー感作のメカニズム
(1)食物による経消化管感作
(2)花粉などの環境抗原による経気道感作後の交差反応
(3)経皮的感作

■アレルギー検査
迅速検査は指先からの微量採血で6種類(卵・牛乳・小麦・ダニ・動物・スギ)のアレルゲンを検査し、20分程の待ち時間で結果をお話しすることができます。症状に応じて詳しい血液検査(最大33種類まで)も行います。軽症のお子さんでも希望によって検査します。


 負荷試験を行わなくても食物アレルギーと診断できる特異的IgE抗体価

(1)Sampson   最小値
   卵  白  7UA/ml
   牛  乳  15UA/ml
   ピーナッツ 14UA/ml
   魚  類 20UA/ml
(2)Ando   最小値
  生卵白 …卵白 7.38UA/ml
  オボムコイド 5.21UA/ml
  加熱卵白…卵白 30.7UA/ml
  オボムコイド 10.8UA/ml


■食物除去について
乳児に多い食物アレルギーは卵、牛乳、小麦、大豆の順です。アレルギー検査(特異的IgE検査)は生後6ヶ月を過ぎると信頼性が増します。また、犬や猫などのペットを飼っている場合では、乳児でも陽性になることがあります。ただし、検査が陽性イコール除去ではありません。年齢・皮膚の症状・検査の値の3つで総合的に判断します。

1   卵・牛乳・小麦
これらが陽性の場合は完全除去が安全です。
その後、半年~1年後に再検査をして、抗体価が低い場合は、徐々に除去を解除することもあります。一般的に、卵や牛乳、小麦は年齢とともに耐性を獲得し、食べることができるようになります。
2 大豆・米
クラス2程度の抗体価でも、多くの場合、問題なく食べることができます。
3 肉・魚
肉は症状がほとんど出ませんが、魚のアレルギーがある場合には食べるとかゆがるので除去します。
4 ピーナッツ・ソバ
これらは強い症状が出やすいので、抗体価が低下しても食べることは勧めません。
間違って多くの量を食べると、事故につながる危険性があるからです。



◆母乳栄養とミルクアレルギー
■母乳栄養とアレルギー発症予防
母乳は乳児栄養にとって最良のものであり、母乳には様々な免疫調整物質が含まれ、食物アレルギー児の腸管を介した抗アレルギー効果が有り、腸や気道感染の予防にも役立っています。一方、母親の摂取した食物アレルゲン(卵、牛乳、小麦、落花生)が母乳中に検出されています。母乳はこのように、食物アレルギー児にとっては、本来の抗アレルギー効果と食物アレルゲン感作の相反する影響を与えてることになります。しかし、母乳栄養自体のアレルギー発症予防効果については、アレルギーリスク児において、完全母乳栄養によるアトピー性皮膚炎および喘息発症の予防効果が評価されています。

■授乳中の母親の除去食
授乳中の母親の除去食によるアレルギー発症予防に関する研究では、欧米では効果ありとする論文と効果なしとする論文があり、異なった結果が出ています。授乳期の母親の除去食指導を徹底することで、1~2歳までのアレルギー疾患は減らすことができるという研究がありますが、欧州や日本の小児アレルギー学会では、これらの除去により食物アレルギーの発症を予防できる確証は得られておらず、家族、子供の負担を考えると、授乳期の除去食は勧めないとしています。米国では、アトピーリスクのある場合は、授乳中の母親の落花生やナッツ類の除去、場合によっては卵、牛乳、魚の除去も考慮するとしています。個人的には、同胞に強いアレルギーが有る場合は、それぞれの症例に応じた授乳中の除去食も必要と考えます。

■分解乳によるアレルギー発症予防
アレルギー用ミルクは乳たんぱく質を分解したもので、日本でもアミノ酸乳、カゼイン分解乳、乳清分解乳が治療乳として使用できます。欧米の多くの報告では、アトピーリスク児の分解乳は普通ミルクや大豆乳よりもアレルギー発症率を低くし、分解乳4ヵ月以上の使用による喘息発症率の低下もあります。これらの結果から欧米の小児科学会では、アレルギーリスク児が人工栄養を行う場合は、高度分解乳を勧めています。日本では、ニューMA-1が高度分解乳に相当するため、アレルギーリスク児とくに同胞にミルクアレルギーが有る場合に、母乳代替として早期から利用が勧められています。

1.アレルギー用ミルクの種類と特徴

調整 乳蛋白分解 乳蛋白分解 乳蛋白分解 乳蛋白分解 アミノ酸調整
商品名 ニューMA-1 MA-mi ぺプディエット ミルフィーHP エレメンタル
フォーミュラ
会社名 森永乳業 森永乳業 ビーンスタークスノ 明治乳業 明治乳業
風 味 やや苦み
独特な風味
ややよい やや苦み
独特な風味
よい やや苦み
独特な風味
蛋白質 カゼイン分解物 カゼイン分解物
乳清分解物
カゼイン分解物 乳清たんぱく
分解物
アミノ酸混合物
糖 質 ショ糖
オリゴ糖
ショ糖
オリゴ糖
ショ糖
タピオカ
可溶性多糖
ブラクオリゴ
可溶性多糖
乳 糖 含まない 微量 含まない 含まない 含まない
大豆油 含まない 含まない 含まない 含まない 含まない
調整濃度 15% 14% 14% 14% 17%

ミルクアレルギーは、アナフィラキシーの重症から蕁麻疹の軽症、湿疹、下痢に影響するタイプまであります。アナフィラキシーやミルクアレルゲンスコア5~6などでは、アミノ酸乳から開始し、次いで、ニューMA-1やミルフィーHPまたはMA-miの順に進めます。

2.ペプチドミルク
ミルクのたんぱく質を低分子にして吸収しやすくしたミルクを「ペプチドミルク」「低減化ミルク」と呼んでいます。これらはあくまでも、予防用のミルクであり、アレルゲン性が残存しているのでミルクアレルギー疾患用のものではありません。
ミルクアレルギーが心配な赤ちゃんに用います。

商品名 : ペプチドミルクE赤ちゃん (森永乳業)、アイクレオHI (アイクレオ)

2016-01-21 21:43:44

小児皮膚科