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調布市,仙川,皮膚科,アトピー,漢方治療,小児皮膚科,レーザー治療,【仙川皮フ科クリニック】

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皮膚科漢方治療

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成人のアトピー性皮膚炎漢方治療

アトピー性皮膚炎は皮膚症状に基づく病気ですが、本質は皮膚表面だけのものではありません。常に皮膚表面の問題(標証)とより深い部分の体質的な問題(本証)の両方を視野に入れなが治療を行います。

まず標証の治療(標治療)を行いますが、部位による変化、季節による変化が各個人それぞれに見られるので、処方はそれに従って様々変法していきます。標証が軽快後は、その症状をもたらしたと思われる体質的な虚弱を補うこと(本治療)が必要となります。実際にはこれを治療していかないと、一時的にきれいになってもまた悪くなってしまうということです。それには、補気、補血、滋陰剤を中心にして体質を強くしていこうというのが根本的なアトピー性皮膚炎の治療です。

特に成人は長い経過によって、本治療を行うべき症状が修飾されているため標治療が重要ですが、最後には本治療が必要となります。特に成人では社会的な生活が困難となるので、まず顔面や露出部の皮膚炎を軽快させる必要があります。

同じアトピー性皮膚炎の病名でお悩みの患者様にも、いろいろな症状をお持ちの方がおられ、またいろいろな体質的な原因をお持ちの方がおられますから、治療も千差万別となってきます。患者様の状態に応じた使い方をします。

■発症部位の症状・体質別漢方エキス剤処方例

1.顔面・頚部の症状

▼紅斑  
紅斑
紅斑強い
湿潤あり
ストレス
便秘あり
胃腸虚弱
体力が無
女性
 
  白虎加人参湯
白虎加人参湯+桔梗石膏
白虎加人参湯+黄連解毒湯
白虎加人参湯+四逆散
白虎加人参湯+桃核承気湯
白虎加人参湯+人参湯
黄連解毒湯+補中益気湯
白虎加人参湯+桂枝茯苓丸
温経湯+補中益気湯
▼湿潤  
湿潤
湿潤強い
眼囲湿潤
炎症あり
乾燥あり
ストレス
女性
治頭瘡一方、梔子柏皮湯
治頭瘡一方+黄連解毒湯
梔子柏皮湯+柴胡桂枝湯
治頭瘡一方+桔梗石膏
治頭瘡一方+四物湯
梔子柏皮湯+四逆散
治頭瘡一方+桂枝茯苓丸


2.体幹・四肢の症状

▼紅斑  
紅斑
紅斑強い
痒みあり
湿潤あり
化膿あり
ストレス
  消風散+白虎加人参湯
上記に桔梗石膏を併用
消風散+黄連解毒湯
消風散+越婢加朮湯
荊芥連翹湯+桔梗石膏
消風散+四逆散(抑肝散)
▼湿潤  
湿潤
浮腫あり
汗で痒い
汗が多い
化膿あり
ストレス
越婢加朮湯、黄連解毒湯
越婢加朮湯+白虎加人参湯
桂枝加黄耆湯+黄連解毒湯
桂枝加黄耆湯+防己黄耆湯
荊芥連翹湯+黄連解毒湯
越婢加朮湯+四逆散
▼痒疹  
湿潤あり
化膿あり
便秘あり
越婢加朮湯+桂枝茯苓薏苡仁
荊芥連翹湯+桂枝茯苓薏苡仁
桃核承気湯の併用
▼乾燥  
乾燥
乾燥強い
紅斑あり
痒がある
痒み強い
女性
ストレス
当帰飲子
温清飲+四物湯
温清飲+桔梗石膏
当帰飲子+黄連解毒湯
温清飲+黄連解毒湯
温清飲+桂枝茯苓丸
四逆散の併用
▼その他 ※他の漢方エキス剤に併用
発汗増悪
体力増強
ストレス
喉つまる
冷えあり
冷え強い
桂枝加黄耆湯、柴胡桂枝湯
人参湯、補中益気湯
四逆散、抑肝散、加味逍遥散
半夏厚朴湯
十全大補湯、
当帰四逆加呉茱萸生姜湯

 

2016-01-20 23:17:12

小児アトピー性皮膚炎の漢方治療

■標治療と本治療の割合

(1)乳幼児は本治療
(2)小児は標治療1/3、本治療2/3

まず標証の治療(標治療)を行いますが、部位による変化、季節による変化が各個人それぞれに見られるので、処方はそれに従って様々変法していきます。標証が軽快後は、その症状をもたらしたと思われる体質的な虚弱を補うこと(本治療)が必要となります。実際にはこれを治療していかないと、一時的にきれいになってもまた悪くなってしまうということです。それには、補気、補血、滋陰剤を中心にして体質を強くしていこうというのが根本的なアトピー性皮膚炎の治療です。

■発症部位と症状・体質別漢方エキス処方例

部位 漢方エキス剤
顔面頭部   ◆湿潤
治頭瘡一方、黄連解毒湯
体幹四肢 ◆湿潤・紅斑
黄耆建中湯、桂枝加黄耆湯、消風散、黄連解毒湯
◆乾燥・苔癬化
四物湯、補中益気湯、柴胡清肝湯、六味丸、当帰飲子
その他 ◆虚弱体質
小建中湯、黄耆建中湯、補中益気湯
◆ストレス体質
抑肝散、抑肝散加陳皮半夏、甘麦大棗湯


■幼児・小児の漢方薬の飲ませ方
最近の幼児・小児は西洋薬ではドライシロップなどのオレンジやパインなどのフルーツの味に慣れているため、独特の味のする漢方エキス製剤に対しては、やはり飲むのには抵抗があるようです。しかし、味にはそれなりの理由もあり、工夫次第では飲めるようになります。

1   味覚を鈍麻させるために、ココア、リンゴジュース、カルピスなどに溶かしたり、ヨーグルトと一緒に服用したりするのも1つの方法です。しかし、蜂蜜に混ぜて服用する場合には1歳未満の乳幼児は避けて下さい。1歳未満の乳幼児に蜂蜜を食べさせるのは、乳児ボツリヌス症発症の危険性があるので、控えることになっています。
2 薬剤を少量のお湯に溶かし冷却後、冷凍庫内でシャーベット状にして与えてもよいと思います。さらに、ストローを使うと舌に直接触れる量がすくなくなります。
3 経腸栄養剤・流動食に付随しているフレーバーを利用するのも1つの方法です。現在ではいろいろな味覚のフレーバーがあるので、小児が好むものを利用して下さい。
4 母親が同じ漢方エキス剤を同時に飲んだり、乳幼児が飲めたら、両親がおおげさにほめてあげて下さい。


■お母さんから聞いた具体例として

1   パンに塗るチョコレートクリームをプリンに付いてくる小さなスプーンに一杯とり、エキス剤とよく混ぜて、そのまま同じスプーンで子どもの口に入れてあげる。
2 さらに混ぜた後、冷蔵庫に入れてトリュフチョコのように固めるという上級テクニックもあります。
3 市販のミニシュークリームの上半分を開け、中のクリームと少量のエキス剤を混ぜます。そして元通り蓋を戻して、何事もなかったかのように子どもの口の中に入れてあげる。
4 マヨネーズが好きなマヨラーのお子さんにはマヨネーズに、納豆好きならひき割り納豆に混ぜると飲んでくれたという場合もあるといいます。

2016-01-20 23:15:09

ニキビ(膿疱性ざ瘡)の漢方治療

■ニキビ(尋常性ざ瘡・膿疱性ざ瘡)
ニキビ(尋常性ざ瘡)は脂腺性毛包が侵される疾患です。顔や胸背部に出来やすいのはこの部分に脂漏性毛包が多く集まっているからであり、思春期に多発するのは、男性ホルモンの分泌が盛んになり、脂腺の活動が亢進するためです。

(1)男性ホルモンの脂腺刺激作用による皮脂の分泌亢進
(2)毛包漏斗部の角化障害による毛孔の狭窄
(3)毛包漏斗部のアクネ桿菌の存在

これら3つの因子が基盤となり、このほか、遺伝的素因、年齢、ストレス、食事、機械的刺激、化粧品などの内的、外的因子が複雑に関与して発症します。
漢方医学は、ニキビの状態と、全身の状態から種々の漢方薬を選択します。もちろん薬だけでなく、洗顔、食事などの日常生活の改善も大切です。
 

■漢方薬の作用  
男性ホルモンを抑制 芍薬甘草湯、十味敗毒湯
抗炎症作用 清上防風湯、黄連解毒湯、白虎加人参湯
化膿性丘疹 排膿散及湯、荊芥連翹湯、十味敗毒湯
女性月経周期 当帰芍薬散、桂枝茯苓丸(+薏苡仁)、桃核承気湯
胃腸虚弱 安中散、六君子湯、半夏瀉心湯
冷え性が強い 当帰四逆加呉茱萸生姜湯、人参湯
ストレス型 四逆散、半夏厚朴湯、加味逍遥散、抑肝散
浮腫や多汗を伴う 五苓散、猪苓湯、三物黄莟湯
便秘 大黄牡丹皮湯、桃核承気湯、大黄甘草湯


外用抗菌剤とディフェリンゲルやベピオゲルなどで炎症反応を抑えながら漢方薬で体質を整えるといった西洋薬との併用も効果的です。
ただし、抗生物質の内服は最小限にとどめた方が良いと思います。

治療開始から2か月ほど経過を観察します。改善傾向が見られない場合は、他の処方を考えます。ただし、ニキビが治る前に体質が改善していることもあるので、効果判定は全身の状態を観察して慎重に行います。

■粉末の漢方エキス剤が苦手な方
飲みやすい錠剤の漢方もあるので、医師にご相談下さい。
十味敗毒湯錠、黄連解毒湯錠、桂枝茯苓丸錠、白虎加人参湯錠、桃核承気湯錠、ヨクイニン錠


■女性の臨床症状による漢方エキス剤処方例

1.重 症  
炎症が主
丘疹膿疱:
膿疱が多:
化膿が多:
炎症強い:

排膿散及湯+清上防風湯
排膿散及湯+小柴胡湯
排膿散及湯+白虎加人参湯
上記に桔梗石膏を併用
膿疱が主
皮脂が多:
生理増加:
生理悪化:
便秘悪化:

排膿散及湯+芍薬甘草湯
排膿散及湯+桂枝茯苓丸
上記に芍薬甘草湯を併用
排膿散及湯+桃核承気湯
丘疹が主
皮脂が多:
生理悪化:
便秘悪化:

清上防風湯+芍薬甘草湯
清上防風湯+桂枝茯苓丸
清上防風湯+桃核承気湯

 

2.中等症  
膿疱が主
皮脂が多:
生理悪化:
便秘悪化:
紅斑が多:

十味敗毒湯+芍薬甘草湯
上記に桂枝茯苓丸併用
荊芥連翹湯+桃核承気湯
荊芥連翹湯+桂枝茯苓丸
丘疹面疱
皮脂が多:
生理悪化:
便秘悪化:
紅斑が多:
痒みが有:

芍薬甘草湯+桂枝茯苓丸
上記に当帰芍薬散を併用
桂枝茯苓丸+大黄甘草湯
芍薬甘草湯+白虎加人参湯
芍薬甘草湯+黄連解毒湯
体力ない
膿疱が有:
月経困難:
胃腸虚弱:
ストレス:

十味敗毒湯
十味敗毒湯+当帰芍薬散
十味敗毒湯+半夏瀉心湯
加味逍遥散や四逆散併用

 

3.軽 症  
部位症状
丘疹面疱:
膿疱散在:
頬部丘疹:
口囲丘疹:

桂枝茯苓丸薏苡仁湯
排膿散及湯を併用
十味敗毒湯+ヨクイニン
黄連解毒湯+半夏瀉心湯
他の症状
生理悪化:
便秘悪化:
胃腸虚弱:
むくみ有:
冷え症有:

桂枝茯苓丸、当帰芍薬散
桃核承気湯
半夏瀉心湯、六君子湯
五苓散、三物黄莟湯
当帰四逆加呉茱萸生姜湯
ストレス 加味逍遥散、四逆散
半夏厚朴湯、抑肝散

2016-01-20 22:57:43

尋常性乾癬の漢方治療

尋常性乾癬の漢方療法
漢方学的に紅斑や丘疹などの表皮増殖の強い状態を血熱型、鱗屑が強い状態は瘀血を伴った血燥型と分類します。血熱・血燥型には清熱剤を駆瘀血剤と共に使用し、皮膚の水分の喪失が激しい時は、皮膚表面を強くして水分が蒸発しないように黄耆を加えます。つまり、尋常性乾癬の漢方治療には、清熱剤+駆瘀血剤+黄耆が最も有効と考えます。

■実 証
臨床症状のひどい時や皮膚炎の範囲が広い時は、虚実体質に関係なく実証の清熱剤と駆瘀血剤を組み合わせて処方します。

1.清熱剤
温清飲:紅斑と鱗屑が強い
茵蔯蒿湯:紅斑が強い
竜胆瀉肝湯:下半身に皮疹が多い
越婢加朮湯:湿潤紅斑や血痂・鱗屑が多い
白虎加人参湯:顔面・頚部・頭部に紅斑が多い
荊芥連翹湯、十味敗毒湯:乾癬の初期や膿疱がある

2.駆瘀血剤
桂枝茯苓丸(加薏苡仁):どの症例にも使用できる
桃核承気湯:便秘を伴う
通導散:のぼせ、便秘、気虚がある
当帰芍薬散:痩せ型で貧血がある

3.黄耆配合剤

■虚 証
体質的に虚証であっても、臨床症状が血熱・血燥の強い時には実証の清熱剤と駆瘀血剤を使用します。軽快した後は、虚証の清熱剤と補剤に駆瘀血剤や黄耆を併用します。

1.清熱剤
三物黄笒湯:四肢に煩熱がある血熱
小柴胡湯:虚実中間証の血熱・血燥
柴胡桂枝湯:胸脇苦満ある血熱・血燥
四物湯:皮膚の色艶が悪い血燥

2.補剤
十全大補湯:皮膚が姑燥している
補中益気湯:気虚がある
人参養栄湯:疲れやすく、気虚、虚熱がある

3.黄耆配合剤

2016-01-20 22:41:31

慢性蕁麻疹の漢方治療

■慢性蕁麻疹
医療機関を受診される蕁麻疹の中で最も多いものが特発性蕁麻疹(急性・慢性)で、思い当たる原因や刺激がないのに自発的に現れることが特徴です。このタイプの蕁麻疹は形と大きさが様々で、毎日のように症状が現れます。夕方から夜、ないし明け方にかけてひどくなることが多く、疲れやストレス、細菌やウイルス感染があると悪くなります。多くの特発性蕁麻疹は発症して1ヶ月以内に治りますが、1ヶ月以上経過したものはその後も長く続くことが多く、治療も難治性となります。特に、抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤内服でコントロールできない蕁麻疹に対して、個人の体質改善を目標とする漢方薬はかなり有効です。

発症して1ヶ月以内のものを急性蕁麻疹、1ヶ月以上続くものを慢性蕁麻疹と呼びます。急性蕁麻疹の場合は、麻黄剤、麻黄と石膏の配合剤、茵蔯加剤が適応になります。慢性蕁麻疹の場合は、その原因や誘発因子に対する漢方治療を考え、食事性(魚介類など)、物理性(温熱や寒冷刺激など)、コリン性(発汗による)、心因性(ストレス)に分類して処方します。原因不明の場合は、柴胡剤や駆瘀血剤使用します。

治療は証をとらえ、性差、体格、体質、胃腸状態、精神状態を加味しながら、その人に合った漢方薬を処方します。

■蕁麻疹の分類別漢方エキス剤処方例

急性蕁麻疹  
◆麻黄剤 麻黄湯、葛根湯、越婢加朮湯、麻黄附子細辛湯
◆茵蔯加剤 茵蔯蒿湯、茵蔯五苓散
慢性蕁麻疹  
◆食事性 香蘇散、防風通聖散
◆物理性
温熱刺激
寒冷刺激
冷え強い

消風散、白虎加人参湯
麻黄附子細辛湯
当帰四逆加呉茱萸生姜湯
◆コリン性
発汗刺激
ストレス

防己黄耆湯、桂枝加黄耆
加味逍遥散、抑肝散
◆心因性 半夏厚朴湯、抑肝散、加味逍遥散、四逆散
特発性蕁麻疹    
◆胸脇苦満
◆臍傍部痛
大柴胡湯、柴胡桂枝湯、柴胡加竜骨牡蛎湯
桂枝茯苓丸、通導散、桃核承気湯、大黄牡丹皮湯

2016-01-20 22:25:53

皮膚そう痒症と乾燥肌の漢方治療

■皮膚そう痒症と乾燥肌
皮膚に痒みがあるが、発疹を認めない状態をいいます。しかし、皮膚そう痒症では、皮脂欠乏性湿疹や貨幣状湿疹などの続発性病変を生じることが多いので、掻破による続発性病変の痒みを伴う場合も一応本症に含めています。

■原 因
皮膚そう痒症の発症に関わる基礎疾患としては、慢性腎障害、肝障害、糖尿病、甲状腺機能障害などの全身疾患や、嗜好品(酒など)や薬剤などがあります。これらの原因が明らかな場合の治療原則は、基礎疾患の治療もしくは原因の除去となります。しかし、皮膚そう痒症の多くが発症に関わる基礎疾患や原因がない場合が多く、漢方治療の適応と考えています。皮膚そう痒症は高齢者に多く、皮膚が乾燥して皮膚の防御機能が低下することで僅かな刺激にも敏感になり、痒みを生じてくると考えられています。漢方でいう皮膚甲錯または皮膚姑燥の状態であり、血虚の皮膚症状ともいえます。

■標準治療
本症の標準治療は、保湿剤によるスキンケアとステロイド軟膏による外用療法ですが、痒みの強い人には抗ヒスタミン剤、眠れない人には精神安定剤などの内服薬も処方されます。このような標準治療では効果がないときには、漢方薬よって痒み体質改善を行います。特に老人性皮膚そう痒症は難治で、患者さんを悩ませることが多く、漢方薬を処方することで症状が改善して喜ばれています。

証と症状による漢方エキス剤処方例
1.実 証(体力がある)

<症状> <漢方エキス剤>
◆炎症
軽度
強い
かなり強
 
消風散+黄連解毒湯
消風散+白虎加人参湯
上記に桔梗石膏を併用
◆湿潤
軽度
ひどい
炎症あり

黄連解毒湯
越婢加朮湯
越婢加朮湯+消風散
◆苔癬化 十味敗毒湯
桂枝茯苓丸加薏苡仁湯の併用


2.虚 証(体力がない)

<症状> <漢方エキス剤>
◆乾燥肌
軽度
ひどい
 
四物湯
当帰飲子、温清飲
◆湿疹
軽度
痒み強い

当帰飲子+黄連解毒湯
温清飲+黄連解毒湯
◆その他
虚弱体質
ストレス

男性冷え
女性冷え

 

六味丸、人参湯
抑肝散、抑肝散加陳皮半夏
午車腎気丸
当帰四逆加呉茱萸生姜湯
加味逍遥散

2016-01-20 22:24:22

汗疱状(異汗性)湿疹の漢方治療


◆汗疱状湿疹(異汗性湿疹)

手のひら、足の裏、指や指の間に生じた小水疱性の皮疹で、通常2~3週間程で洛屑して治癒します。再発を繰り返し、季節的に増悪し、痒みが強く、幼児から思春期の男女に多く見られ、成人でもかなりの人に見られます。緊張やストレスにより掌蹠に発汗を認めるときも、小水疱、紅斑、丘疹を生じます。乾燥すると亀裂を生じ、更に湿疹化して痒みが手掌全体に及ぶこともあります。

現代社会では運動不足や冷房による発汗機能の低下や冷蔵庫の普及による冷飲過多による汗腺の閉塞などで、良い発汗をしていないと考えます。以下の事を推奨します。
 1.適度な運動
 2.温飲(体温以上の温度の水分を補給すること)
 3.入浴ではゆっくり湯船に15分以上浸かること

昔人も「暑い日には熱いものを摂取し、良い汗をかく」といっています。熱感・発汗に対しては冷たいタオルで拭き、暑い日でも体内は温め、外表を冷やす「内温外冷」が原則です。汗疱状湿疹(異汗性湿疹)は再発を繰り返すことが多く、これといった治療法もないので、漢方治療により軽快から寛解状態にもっていきます。

■症状別漢方エキス剤処方例

<症状> <漢方エキス剤>
◆湿疹なし
ベトベト
小水疱
水疱多い

 
 
防己黄耆湯、四逆散
五苓散、苓桂朮甘湯
防己黄耆湯+四逆散
苓桂朮甘湯+半夏厚朴湯
◆湿疹あり
炎症あり
紅斑が強
湿潤が強
乾燥あり

越婢加朮湯、黄連解毒湯
白虎加人参湯+防己黄耆湯
白虎加人参湯+越婢加朮湯
温清飲(+黄連解毒湯)
◆その他
ほてり
冷え

三物黄笒湯
温経湯、六味丸


■金属を多く含む食品
漢方治療を行っても難治性の方は、金属を多く含む食品を制限する食事療法を行うと効果的です。経皮あるいは経口的に摂取された金属のアレルギー反応によって起こる皮膚炎の中で、最も頻度が多いのが汗疱状湿疹です。
金属の種類としてはニッケルNi、コバルトCo、クロムCrなどが多いようです。

  ニッケルNi コバルトCo クロムCr
豆類 すべて すべて  
木の実 すべて すべて  
穀物 玄米、蕎麦、
オートミール
   
野菜 ホウレン草、レタス、
カボチャ、キャベツ
キャベツ 馬鈴薯、玉葱
キノコ マッシュルーム   マッシュルーム
海藻 すべて    
肉類   レバー  
魚介類 牡蠣、鮭、二シン ホタテ貝  
香辛料 すべて すべて すべて
飲み物 紅茶、ココア、
ワイン
紅茶、ココア、
ビール、コーヒー
紅茶、ココア
菓子 チョコレート チョコレート チョコレート
嗜好品 タバコ    
薬物 大黄末    


1.水道水は流し始めの5分間は使用しないこと
2.缶詰食品、缶詰飲料は摂取しないこと
3.調理器具にステンレス製品やメッキ製品の使用は避けること


◆主婦湿疹・職業性湿疹

主婦湿疹はある程度皮膚科的治療で治すことは可能です。しかし、携わっている仕事(美容師、看護師、介護、調理、清掃など)が原因で発生する職業性湿疹は、接触する物質があまりに多いため原因究明はなかなか困難です。このため漢方薬による体質改善的治療がかなり有効です。

■症状別漢方エキス剤処方例

<症状> <漢方エキス剤>
◆湿潤性紅斑・浮腫・丘疹 消風散、越婢加朮湯、白虎加人参湯
◆乾燥して亀裂・ほてり 温清飲、黄連解毒湯、三物黄莟湯
◆冷えや瘀血がある 温経湯、当帰四逆加呉茱萸生姜湯、桂枝茯苓丸

2016-01-20 22:22:43

酒さ(rosacea)の漢方治療

■酒 さ
酒さ(rosacea)は中高年の顔面に発赤と血管拡張をきたす慢性炎症性疾患です。難治性で、女性に多く、原因不明な疾患です。重症度によって3段階に分類されます。

  <皮 膚 症 状>
第1度   鼻、頬、眉間、顎に紅斑が生じ、毛細血管拡張がみられます。
皮脂分泌を伴うかゆみ、ほてり感、易刺激性などがあります。
第2度 第1度に加えて、ニキビ様の丘疹や膿疱が出現します。
皮脂分泌がより強くなり、病変部が顔全体に広がります。
第3度 丘疹や膿疱が融合して腫瘤状になり、やがて、ミカンの皮のような凹凸不正となります。

第1、2度は中年以降の女性に多く、第3度にまで進行するのは男性に多いようです。
酒さに良く似た病変に酒さ様皮膚炎があります。これは湿疹・皮膚炎の基礎疾患にステロイド外用剤を長期間使用し続けたために起こる医原性の疾患であり、酒さとは区別して治療します。

■漢方治療
漢方医学的に頭頚部は陽が盛んなところで、熱を帯びやすく、各種の熱は上昇して顔面に集まり、皮膚表面の血絡を赤く目立たせます。そのため、治療には駆瘀血剤や清熱剤が必要となります。

症状別漢方エキス剤処方例

<症状>   <漢方エキス剤>
◆軽症 桂枝茯苓丸、加味逍遥散、温清飲
◆中症 白虎加人参湯、黄連解毒湯、荊芥連翹湯、桔梗石膏
◆重症 加味逍遥散+白虎加人参湯
桂枝茯苓丸+荊芥連翹湯
桂枝茯苓丸+黄連解毒湯
大柴胡湯+黄連解毒湯

2016-01-20 22:18:59

円形脱毛症の体質別漢方治療

■円形脱毛症
円形脱毛症の脱毛部では、成長期の毛根がリンパ球により破壊され、縮んで休止期のようになっているため、一種の自己免疫性疾患であると考えられています。このため、副腎皮質ホルモン剤などの免疫抑制剤でこのリンパ球の働きを抑える治療が主体になっています。副腎皮質ホルモン剤の治療は奏功する場合が多いようですが、減量や中止による再発が少なくないようです。漢方薬を併用することで、漢方薬自体の効果とともに副腎皮質ホルモン剤の減量・中止による再発を軽減することができ、漢方薬のみでも治療は可能となります。
漢方医学ではストレスなどによる自律神経の失調、つまり「気」の異常を主な原因と考え、気剤を中心に処方している報告が多いようです。胸脇苦満があれば、免疫調整作用のある柴胡を含む柴胡剤が治療の中心になります。

■漢方治療
実証の場合は、安静鎮静作用の強い柴胡加竜骨牡蛎湯が第一選択となります。中間症の場合は、小柴胡や抑肝散などを処方します。虚証の場合は、易疲労、血色不良があれば桂枝加竜骨牡蛎湯、加味帰脾湯など、精神症状があれば抑肝散陳皮半夏を処方する機会が多いようです。このような気剤が単独で効かない、あるいは冷え症などの他の症状を強く認め、そのを改善が必要と考えられる場合は、症状により漢方薬も追加併用します。
漢方薬が有効な場合、発毛の前に精神症状や冷え・胃腸障害などの全身症状が最初に改善されるので、治療効果判定の目安になります。

証による漢方エキス剤処方例

     漢方エキス剤
◆実証: 柴胡加竜骨牡蛎湯
大柴胡湯
防風通聖散(+桂枝茯苓丸)
◆中間: 小柴胡湯
抑肝散
五苓散
荊芥連翹湯
◆虚証: 桂枝加竜骨牡蛎湯
加味帰脾湯
抑肝散陳皮半夏、
加味逍遙散
当帰芍薬散(+小柴胡湯)

2016-01-20 22:12:35

肝斑に効果のある漢方薬

肝斑は程度の差こそあれ、30歳以上の女性の1/3に認められます。主に頬骨部を中心に左右対称性に生じ、淡い褐色斑を呈する後天性の色素性病変で、色素斑の境界は明瞭で、目の周りが常色のため抜けたように見えるのが特徴です。

■肝斑の分類

頬骨部型 最も頻度の高いもの
眼周囲型 重症なもの
口周囲型 口を囲むようにみえるもの
頬部外側型   頬部外側の耳前部に三日月の形をしたもの


■病 因
肝斑の病因は不明ですが、紫外線、顔を擦る行為、女性ホルモンの関与などがいわれてます。

■治 療
肝斑に対するレーザー治療や光治療は肝斑を悪化させることが知られており、他の顔面の色素性疾患とは異なったアプローチが必要になります。

標準治療
内服薬…トラネキサム酸+ビタミンC配合錠
外用薬…ビタミンC+トレチノイン+ハイドロキノン

漢方治療
一般的治療で改善が見られない場合は漢方治療を併用すると効果があるようです。

証と症状による漢方エキス剤処方例

   漢方エキス剤
◆実証
月経困難
のぼせ

ニキビ
便秘あり
 
桂枝茯苓丸
桂枝茯苓丸
桂枝茯苓丸加薏苡仁湯
桃核承気湯
◆中間証 柴胡桂枝湯
◆虚証
疲労感
月経困難
貧血あり

乾燥肌
虚弱体質
胃腸弱い

柴胡桂枝乾姜湯
当帰芍薬散
当帰芍薬散
四物湯
補中益気湯
人参湯


いずれの場合にも、徹底した紫外線対策、顔を擦り過ぎない、経口避妊薬を内服している場合は中止を勧める、などの悪化因子を避けることが必要です。どの治療も肝斑の色調を薄くしていく治療なので長期間になることもありますが、根気よく継続して下さい。

2016-01-20 22:06:48

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